Art of BI-SU
美の本質とは
美しさを発信するアーティストの皆様に焦点をあて、BI-SUがテーマとする「美の本質」に迫ります。
今回の対談のお相手は東京2020オリンピックにてヘアメイクディレクションを担当するなどグローバルな活躍を続けるヘアメイクアップアーティスト冨沢ノボルさん。
2023年、デビュー30周年を記念した写真展と写真集「LOVE IS THE MESSAGE」にBI-SUの協賛が決まったことで、スペシャル対談が実現しました。
その熱い想いに涙が出てきちゃうんですよ」(冨沢さん)
冨沢さん(以下T):
タレントのMEGUMIさんとビューティ企画をやりたいね。どこか企業と組めないかなと考えていたとき、PR会社の方にご紹介いただいたのがBI-SUさんなんですよ。
初めてアナツバメの巣を見たときのあまりの美しさに感動し、そのときのイメージを軸にMEGUMIさんを起用したビジュアルを制作したんですけど、それを稲冨さんがユニークな発想だと気に入ってくださって、それで、是非お会いしましょうということになったんですよね。
初めてお会いしたときに稲冨さんが僕に話してくれたアナツバメの巣や、なぜアナツバメの巣に魅せられたのか、といったお話は今でもすごくよく覚えているんですよ。とにかく情熱的で熱いなんてもんじゃない。アツアツなんですよ!僕はもう、その想いに胸を打たれてしまったし、自然と涙が出てきちゃう感じでしたね(笑)。僕らの周りっていうのは熱い人が多いけれど、さらにアツアツな稲冨さん。とんでもなく素敵な人に出会ってしまったなと。
稲冨(以下I):
僕はファッションもビューティも音楽も疎い人間なんですけど、ノボルさんとMEGUMIさんのビジュアル制作のお話が出たときに、うちの社員にこう言われたんです。「芸能人が流行らせたファッションもヘアスタイルも、その裏にいるメイクさんやスタイリストさんの尽力やセンスによるものですよ。だからその方たちをリスペクトするべきです」と。それで僕も尊敬の念をもって勉強してみたいと思ったし、是非ノボルさんとご一緒してみたいと思ったわけです。
そのときノボルさんが作ってくださったMEGUMIさんのビジュアルがまあ素晴らしくてね。もともと1500年以上スープにするしかなかったアナツバメの巣をエキス化するのに成功して簡単に食べられるようにしたり、コスメティックにしたり、そもそも5000キロ以上離れたジャングルからアナツバメの巣を持ってきたりと、僕もイノベーターのつもりでいるんですね。その、BI-SUのストーリーをああいうビジュアルで表現していただけるっていうのはすごく革新的だと。
そのあと一緒に食事をしたときに、これからもご一緒できたらいいですねという話があったんですけど、コロナのパンデミックもあったりでなかなかタイミングが合わずでして。
ノボルさんが作ってくださったビジュアル」(稲冨)
T:
と、いいつつ、2020年東京オリンピックのときも、BI-SUのキャンディーをたくさん差し入れてくださいましたよね。国際的なイベントですからセキュリティのヘルスチェックがものすごく厳しかったこともあって僕も絶対に体調を崩せないので、栄養豊富なキャンディーが本当にありがたかったです。
オリンピックでは1000人の方にヘアメイクのディレクションをしたんですけど、そういった方たちにもおすそ分けできるくらい大量のキャンディーでしたよね。皆さん本当に喜んでおられましたし、それでみんなでひとつになれたという感覚がありましたね。そして今回も、僕の周年企画、『LOVE IS THE MESSAGE』にご協力いただいて。本当にありがとうございます。
黒い羽をつけたモデルのビジュアルっていうのは、実は、稲冨さんをイメージしたものなんですよ。強く、広く、熱いという想いをのせた架空の鳥というか。
それが僕の原点だから」(冨沢さん)
T:
ジャングルの中で、携帯もなくて、まるで自分の目の前に自分自身を映すミラーを掲げているかのような状況で、要は自分自身に問いかけていらっしゃるんですよね。そういう人に、私たちのように雑念の多い人が勝てるわけがなくてですね。正直言って、ピュアに自分に向き合っている人になるべく近づきたいと思っている自分もいるんですよ。いつもメイクアップするときは、真っ白な気持ちでいたいという想いでやっているので。
30年やってきましたけど、今も、これからもずっと、ピュアな気持ちを持ち続けていたいんです。だからいつも頭をぐりぐり揉んで、とにかく柔らかくいようと。
T:
今後の稲冨さんは、どんなご予定なんですか?
1992年からフリーランスのヘアメイクとして活動。1995年に渡米(NY)。1998年に帰国。東京をベースに、ファッション誌、広告、TVコマーシャル、コレクション、映画、舞台などのヘアメイクディレクション、メイクデザインを中心に活動。
2021年に開催されたオリンピックでは、開閉会式、パラリンピック閉会式のヘアメイクディレクションを担当するなど、今、最も活躍するヘアメイクアップアーティストの一人。